これは政治的問題だ:なぜ中国が仮想通貨を嫌いブロックチェーンを好むのか

中国の仮想通貨とブロックチェーンに対する対応とその背景

現状の中国の仮想通貨とブロックチェーンに対する姿勢

中国の政策立案は全く不透明なので、新しい仮想通貨の取引と売買に関する規制がどこまで続くか推測をすることしかできない。

それでも、中国の動向をより広い地政学的な意図の観点から見てみると、少なくとも今の危機的な問題と、仮想通貨とブロックチェーン産業のための長期的なチャレンジと機会についての情報は得ることができる。

次の点を考察してみる:

  • 中国人民銀行は世界のどのメイン銀行よりもデジタル不換紙幣(金貨や銀貨との交換が保証されていない紙幣)の発行に近いと言われている。中国人民銀行は公の場で堂々とデジタル通貨の可能性を語るCoinDeskなどの管理者と共に、専門のデジタル通貨研究施設を設立した。
  • 世界経済を圧倒しているアメリカドルの支配を終わらせたいという中国の思いは、BRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)のメンバーと一緒に強くなっている。ロシアのプーチン大統領は今月中国の廈門市で行われたBRICSの会合で我々は「限られた準備通貨の過度な支配に打ち勝つ為に」協力して戦うと述べた。
  • 仮想通貨に対する用心さとは別に、中国はDLT(分散型台帳技術)に力を入れている。政府と企業によって、様々な共同企業体がDLTを開発して実行するために設立されている。中国独自のIT省は、新しいブロックチェーン研究所を支援していると、仮想通貨取引の取り締まりの数日後に発表した。
  • 65カ国を取り囲む海と大地に9000億ドルも投資をする”Belt and Road Initiative”(一帯一路)で、中国は世界で一番広範囲な国際貿易とインフラ整備をして諸外国に政治的経済的影響を与えるマーシャルプランのような計画を立てている。

中国のアメリカに対する対策

中国政府は自分たちのやり方で国際貿易を促進し、アメリカの金融と経済と政治の指導権を終わらせたいのは明白だ。

ドナルド・トランプ大統領が「アメリカ第一」の保護貿易主義を掲げ、外交軽視で同盟国を怒らせている状況を、北京は世界のリーダーシップを握るチャンスだと見ている(本当に可能かどうかは疑問だが、その点は後で記述する)。

その分野での投資を考えれば、中国の権力者はブロックチェーン技術は特に貿易では潜在的に有能で、仲介を無くして土地の利益を増やすことができるツールだと考えているのは明白だ。スマートコントラクトを取り入れるために、トークンや他のブロックチェーン技術の側面を供給チェーンの人事システムに組み込み、情報の共有率と効率を向上させるなどの作業は既に行われている。

今月香港を拠点に立ち上げられたBelt and Road Blockchain Consortium(一帯一路の共同企業体)は中国の野望につながる技術の骨組みを提供している。

中国に支援された最新技術の供給チェーンロジスティックへのアップグレードは、これらのブロックチェーン問題をより実用的にする。そんな一つのアップグレードは廈門市の会合で発表された、BRICSの”E-Port network”だ。これは「国際的な商品の売買と運輸の動きを港レベルで監視して処理するための完全な電脳プラットフォーム」と説明された。

さらに積極的になれば、中国はこの技術を使って、直接的にアメリカの利益とドルの支配を追求することができる。我々は既にロシアと中国がブロックチェーンを基にした証券決済の協力を行なっていることを知っている。

ロシアと中国の2つの大国がブロックチェーンでの問題解決を模索することは想像に難しくない。恐らく、スマートコントラクトとマルチシグネチャーの2つのコンビネーションだろう。これはそれぞれの国の輸入、輸出業者のお金のやりとりを金利スワップで行うことを可能にする。

これはアメリカドルの仲介する役割を終わらせることができるだろう。これはさらに、ウォール・ストリートの仲介業者の取引先銀行を切り捨て、取引コストを無くし、アメリカが貿易に大きな影響を与えている三角測量システムを弱くする。

これは中国とロシアがデジタル通貨を探求する唯一の理由ではないが、デジタル不換紙幣は2国間のスワップソリューションを現実的なものにする。

アメリカにとっては、この予期しない結果はとても難しい問題だ。

もし中国とロシアのビジネスが今後アメリカドルでの支払いがいらなくなるのなら、彼らの政府はアメリカドル紙幣を国家保有外貨として保持しなくなるだろう。同時に、もしこの仲介業者を通さない方法が成功すれば、他の国々も同じことをするだろう。

アメリカはドルの支配と優位性に関して呑気にしている場合ではない。

これからの中国の挑戦

中国のこれらの挑戦は強い権力を持たせることに繋がるのか?実際にはそうならないのかもしれない。

中国が成功を収めることが難しい一番の理由は、今の中国の閉鎖的な経済システムが発明を制限しているからだ。中国の企業は他の人のアイデアをコピーするのはとても上手いが、一般的に良い発明家ではない。(最新鋭の太陽光発電の技術とその報酬を除いては)

閉鎖的で計画的な経済は異業種や異文化のアイデアを取り入れて革新を起こすオープンイノベーション(自由な改革)を促進しない。政府の理不尽な命令で創造性を作り上げることはできない。

ここが中国のICOsと仮想通貨に対する動きが裏目に出ている所だ。どちらの現象も新しく出現したグローバルシステムの無許可の改革の一部であり、なんでもありの無秩序なスープのようなものだ。そのシステムでは開発者は制限された基礎知的財産保護に頼るのではなく、新しい分散したアプリケーションを収益化し、協力することで利益を得ることができる。

中国の中心計画立案者達はこのコントロールができない無秩序に見える様々なアイデアにうろたえているのは理解できる。これはほとんどの中国のブロックチェーン研究が政府のコントロールが効く許可制の元帳に集中している理由でもある。

しかし、自由な革新を制限することで、中国は西欧に打ち勝つための新しいアイデアと大胆な解決策を無くしている。

矛盾しているが、共産党が生き抜けるかどうかは、絶え間ない経済成長と、情報、マネーフロー(資金循環)、そしてアイデアのコントロールにかかっている。しかし、継続した経済成長は情報やマネーフローのコントロールがある限り上手くはいかない。最終的に中国は、競争の安定と、自己永続的に変わらない革新を推進する分散型の取引システムを可能にするため、仮想通貨とその成功者達との戦いに負けるだろう。

トランプ大統領の政策の優先順位から考えるとアメリカがこの戦いに勝つとも考えられない。しかし、中国も今のままでは同じく勝てないだろう。

仮想通貨の時代は自由なアクセス、法的財産権利、そして自由な取引の枠組みの中で活動する国、企業、個人に対して利権をもたらすだろう。

出典:https://www.coindesk.com/political-china-hates-bitcoin-loves-blockchain/

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